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日本と西洋の大きな違い

ここのところ多忙で少し間が開きましたが、久しぶりに日本語の本を読んだので、気になったところを紹介します。

司馬遼太郎とドナルド・キーンの対話集「世界のなかの日本」から、、、
いまさら言うことでもないかも知れませんが、司馬遼太郎の洞察力は非常に鋭いです。

日本にいながらここまで日本と西洋の違いを明確に考察でき、それを的確に表現できるという才能は超越しているようです。

彼の歴史的な考察や歴史的な人物に関する評価も多分かなりの確率で本質を押さえているのでしょう。

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裏庭でたまに見かけるウッドペッカー。家をつついて穴を開けることもあるので要注意




以下抜粋

私ども日本人には、どうも西洋の「絶対」ということが分かりにくいということです。
<中略>
ユダヤ教やキリスト教世界では神という「絶対」なものはあるということについて、古代以来、思考の営みをつづけてきたわけです。

しかし日本にも東アジアにもそんな経験がない。<中略>この「絶対」ということがわからないと、どうもうまくいかないというか.......

日本のような汎神論世界にいる人間からいうと、「絶対」というものはウソだとかんたんに思ってしまう。

神はあります、ありますと、糸巻きに糸を巻くように思想の営みを続けてきた1000年以上の神学の歴史が西洋世界にはあって、その中から哲学もでてきた。

<中略>

仏教が唯一真理とする「空」は、唯一でありながら相対的な世界です。「空」はキリスト教的な超越者でもなければ、むろん創造者でもない。その意味では、私どもには気楽です。

ともかく日本人は、八百万の神とかいろいろな可能性を認めるー絶対的なことよりも相対的なことを考えやすい。

日本語の場合、「でしょう」とか「であろう」とかと文末を結ぶように.....日本語は断定を嫌って、語尾をあいまいにしてまわりの様子をみます。

日本語では、はっきり線を引いて、これは悪とか善とか、あまり言いたくない。

日本の宗教生活というのは、複雑で、あいまいで、日本語そっくりです。結婚式は神式で、お葬式は仏式でやるように、日本語もなんとなくあいまいにできていますね。

<中略>
神はあるのか、ないのか---あった、あった、あったんだぞという、一千数百年やり続けたその偉大な思想の営みがヨーロッパをつくった。

だから「絶対」という大うそ、これがあったればこそヨーロッパができたけれども、日本は目で見たものしか信じない相対的世界でした。

それが明治維新でヨーロッパの方角に向かって出発した。今も私達は半分洋服を着ているものですから、一パーセントぐらいヨーロッパ人のつもりでいるかもしれませんが、日本文化、日本文学ということで見ると、どうもヨーロッパとはちがう。

だから日本人は非常に苦しいんです。

そこで、「だから日本文化はいいんだ」と言うとしたら、それはたんにナルシシズムにすぎません。

<中略>

日本人の悲劇とまではいえないんですが、ときどきイスラム教徒をみていると、彼らは幸福だろうなと思ってしまいます。(笑)
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by beta-endorphin | 2008-04-24 11:49 | Culture