御大の祈り
2007年 05月 30日
私の3大恩師の一人が引退された。彼の退官の記念誌に以下のようなエピソードが彼の同僚の一人により紹介されていた。
以下引用。
ある夜、救急室に行くと彼がいた。何故こんな夜中にこんな場所に彼がいるのかと私が聞くと、彼は恥ずかしそうに顔を上げて、「明日はヘリコプター当番に当たっているから、今一生懸命に挿管の練習をしている。」と。
挿管が必要な人は多くはすでにされているし、ヘリコプターの中では手狭でとても挿管など出来る雰囲気ではないと説明しても、彼は一向に練習をやめようとしない。
<引用終わり>
彼の誠実かつ努力し続ける人柄が非常によく反映されている逸話である。
また彼の語録のいくつかを拾ってみると
「研究の心は深さを追求する。臨床の心は広さを追求する。」
「一方の端に多くの人間が乗っている状況に対して、たった一人でそのバランスを取ろうとすれば、そこから遠く離れたもう一方の端近くに立つしかなくなる。それがオレだ。」
「若い、元気、健康。今まで大きな病気一つしたこともない。そんな研修医に病気で苦しんでいる患者の気持ちがわかろうはずもない。sympathyを持ているように患者の側に一分でも多く足を運びなさい。研修医は「感受性がひくい。」まずその感受性を高めなさい。オレはベッドサイド派だ。」
上記の長年の経験からでてくるwisdomに満ちた言葉の数々は座標軸の原点をどこに持つべきかとうことを思い出させてくれる。多くの研修医が彼の洗礼を受けてきた。自分もその一人であるとことが大変誇りに思える。
以下引用。
ある夜、救急室に行くと彼がいた。何故こんな夜中にこんな場所に彼がいるのかと私が聞くと、彼は恥ずかしそうに顔を上げて、「明日はヘリコプター当番に当たっているから、今一生懸命に挿管の練習をしている。」と。
挿管が必要な人は多くはすでにされているし、ヘリコプターの中では手狭でとても挿管など出来る雰囲気ではないと説明しても、彼は一向に練習をやめようとしない。
<引用終わり>
彼の誠実かつ努力し続ける人柄が非常によく反映されている逸話である。
また彼の語録のいくつかを拾ってみると
「研究の心は深さを追求する。臨床の心は広さを追求する。」
「一方の端に多くの人間が乗っている状況に対して、たった一人でそのバランスを取ろうとすれば、そこから遠く離れたもう一方の端近くに立つしかなくなる。それがオレだ。」
「若い、元気、健康。今まで大きな病気一つしたこともない。そんな研修医に病気で苦しんでいる患者の気持ちがわかろうはずもない。sympathyを持ているように患者の側に一分でも多く足を運びなさい。研修医は「感受性がひくい。」まずその感受性を高めなさい。オレはベッドサイド派だ。」
上記の長年の経験からでてくるwisdomに満ちた言葉の数々は座標軸の原点をどこに持つべきかとうことを思い出させてくれる。多くの研修医が彼の洗礼を受けてきた。自分もその一人であるとことが大変誇りに思える。
by beta-endorphin
| 2007-05-30 12:54
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